プラハの晩餐

せっかくプラハまで来たのだから、
倹約ばかりじゃなくて、ちゃんとしたレストランにも行ってみたい。

訪れたのはこちら、「Restaurant Ungelt」

外観の写真を取っていると、店員さんに「どういたしましたか」
と呼び止められる。

「ここで食事したいんです」
とこたえると、
「もちろんです。ようこそ」

店内に招き入れられる。

こんなゴージャスな店内では写真を取れないなあと思いつつ、
他に客が誰もいなかったので
「写真をとってもいいですか?」と聞いてみた。

「かまいませんよ」

へー、聞いてみるもんだね。

まず前菜が出てきて、
ムースとピノからスタート。

そして、メインはこの店の「今日入った魚」を料理してくれるそうなので、
それまでの間のつなぎに、牡蠣か、「トト」とか言う一品を勧められた。

「トト?」聞いたことないな。それにして見ましょうか。

ドライアイスの上に、牡蠣貝を乗せ、その上にアイスクリームとフォアグラ、
海老が載っている、えらく高級そうな一品。

アイスクリームにも、魚介のダシが入ってて、おいしいですね。

メインと合わせるワインはリースリングを勧められた。

リースリングは甘すぎませんか?」
ときいたら、
「そんなことないですよ、糖分も控えめでドライなワインです」
と、
この人はソムリエらしいので、任せることにしようか。

リースリング、確かに甘くない。
酸味がある。
そして、メインの川魚が運ばれてきて、目の前でさばいて骨をとってくれた。
天然塩を振りかけて、「召し上がれ」と。


魚そのものは淡白なのだが、ワインとの相性がばっちりだ。

「このワイン、とてもいいですね。」

と言ったら、

私の本当のお勧めはシュナンです。ボトル単位でしかお出ししていないのですが、
と言いつつ、グラスで出してくれた。

出してくれたのはいいのだが、バターのアロマ、複雑なアロマで、
味もミネラル分に富んでいるが、私の好みではなかった。

そして、デザートを頼むことにしよう。
チョコレート。
これには、プラハ醸造したワインがありまして、それが合うと思います。
ボトル単位でしかお出ししていないのですが、お求めになってはいかがですか?

「いやーバックパックで旅行してるので、運べないですよ」
と言ったら、これもグラスで出してくれた。


確かにチョコレートに合うワインだ。ポートワインみたいだね。

と、まあ、いろいろ良くしてくれたので、チップを弾もうと思ったら、
お会計が2991kcにもなっていた。

すいていたから、サービスしてくれたのかな。
プラハ最後の夜の、良い思い出になりました。