現実逃避の旅

私は疲弊していた。
満席のチャイナエアラインの座席にもたれながら考えた。
仕事上でのイヤな事、投信の元本割れ、くだらないバラエティー番組。
私は、日常の生活にうんざりしていた。
衝動的に、旅行を決めた。
この旅行で、立ち直るきっかけだけでもつかめないかと思っていた。
決して贅沢な旅行をするつもりはなく、
学生時代のように、できるだけチープに済ませるつもりだった。